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緑に囲まれながら、新サービスを開発する。東京からのUターンで生じた変化/オプティマ実重隆寿さん

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いずれ地元に戻るーー。そんな思いを抱きながら、地元・島根県内の高校を卒業後、九州と東京で10年以上過ごし、結婚を機にUターンしたオプティマの実重隆寿さん。現在は島根開発センターに勤務し、WEB系システムなどの開発に加え、新サービスの企画にも力を入れています。「子育て環境が充実している」とも話す実重さんの、Uターン後の仕事と生活の変化とはーー。

アイル 衛藤雅人さん

ープロフィール
島根県安来市出身。地元の高校卒業後、九州の国公立大学に進学し、情報システムを学ぶ。その後、福岡県内のIT企業にエンジニアとして入社。翌年、東京支社に異動し、7年ほど勤務。2015年、結婚を機にUターン転職。オプティマに入社し、同年に開設した島根開発センターに勤める。松江市在住、妻と2歳の子どもとの3人暮らし。

ニアショアだけでなく新サービスも。会社のビジョンに共感

ーオプティマに入社する以前のキャリアをお聞きします。

キャリアをスタートさせた場所は、福岡です。WEBシステムの受託開発を中心とするIT企業でした。島根で地元の高校に通っていた当時から、将来は情報システム系の業界や職に就きたいと思っていました。そのため、大学進学に際しても情報システム系の学部を優先して選びました。そして進学したのが、九州にある国公立大学です。そこには高校の先輩たちがすでに数多く通っていたので、馴染みや安心感がありました。

大学卒業後は、そのまま九州に残ることにし、福岡のIT企業に入社した経緯があります。ただ、福岡で働いた期間はわずか1年でした。新たに東京に支社を立ち上げることになり、初期メンバーの1人として転勤することになったからです。自ら強く望んだわけではなく、あくまで会社の方針でした。でも、転勤するメンバーの中には直属の上司も含まれていたので、周囲に知り合いが誰もいなくなるような環境ではなかったんです。「いい機会かな」と思って、東京行きを決断しました。

ー東京へ転勤してから、仕事や心境に変化はありましたか。

受託のシステム開発という仕事内容が大きく変わることはありませんでしたが、東京にいたからこそ携われる仕事もあり、いい経験になりましたね。例えば、マイクロソフト社が提供する分析ツール。そのデータベースの内容を分析して、レポートを出すような仕事がありました。今までやったことのない仕事で、分析の知識を学べる貴重な経験でしたね。幅広い種類の案件に携われるのは、やはり東京ならではの魅力でしょう。

結果的に転勤生活は約7年に及びましたが、生活を含めて特にストレスを感じることはありませんでした。もちろん、最初は少し戸惑いましたよ。福岡にいた頃は通勤が自転車で5分程度でしたが、東京では当時住んでいた千葉から満員電車での通勤です。ただ、段々と慣れてきて、空いている車両や時間帯を見つけながら移動してましたね。日常生活に不便はなく、公私ともに楽しい7年間でした。

ー充実していた東京での生活を離れ、島根にUターンしました。

「いつかは(島根に)戻らないとな」という思いは、漠然と持ち続けていました。決して特別な理由があったわけではありません。両親にそう懇願されたわけでもないですし。ただ、以前からぼんやりと、頭のどこかで帰郷のタイミングを探っていました。あえてきっかけを挙げるなら、結婚でしょうね。「このタイミングで帰るのもいいかな」と思って、2015年春にUターンしました。

ー転職活動はどのように進めたのでしょうか。

転職先を探していたところ、ちょうどオプティマが松江市内に島根開発センターを新設することを知りました。実際に転職しようと思ったのは、その方針やビジョンに共感したからです。島根開発センターでは、ニアショア開発だけでなく、島根から新しいサービスを立ち上げることをミッションに掲げていました。地方はどうしても、ニアショア開発の拠点と位置付けられるケースが多いですが、ここでなら新しいサービス開発にも携わることができる。そんな期待を感じました。

島根は研究開発の拠点。新サービスの企画を社長にプレゼン

ーオプティマの事業内容について教えてください。

主体はWEB系システム開発ですが、幅広い業界をカバーしているのが特徴ですね。地方自治体から金融、医療、食品などまで取引先は多岐にわたります。特に、地方自治体との取引は歴史が長く、ビジネスの柱の1つになっています。また、それらの業界に向けて、個別のシステム開発だけでなく、システム導入に際する調査から企画、設計、構築、運用などまでトータルでサポートするシステムインテグレーションも手がけています。

ーその中で、島根開発センターはどんな役割を担っているのしょうか。

1つは、業務用WEBシステムの設計開発です。東京本社の開発チームと一緒に、ビデオ会議やslack(スラック)などのチャットを使って、リアルタイムでコミュニケーションをとりながら開発作業を行っています。AndroidやiOSのスマホアプリも開発してますね。

それと、先ほど説明した新サービスの開発も大事な役割です。島根開発センターは、一言で言えばR&D(研究開発)の拠点です。単に、東京本社と業務を分担するという役割だけではないんです。もちろん、そう簡単にサービス化できるような新しいソリューションが生まれるわけではありませんが、アイデアを出し合う会議は定期的に開催していて、社長にプレゼンしたりしています。

ー職場の雰囲気やチームワークはどうでしょうか。

雰囲気はいいですよ。それは転職活動の面接のときにも感じたことで、入社を決めた理由の1つでもあります。

島根開発センターには今5人のスタッフがいますが、平均年齢は20代後半と若く、明るい雰囲気の職場です。服装は原則自由で、椅子はバランスボール、さらにラジオや音楽が流れていたりと、いい意味で“ゆるい”職場です。オフィスの周りには緑が多く自然豊かで、快適な作業環境の中で働けています。

ー島根で働くようになってから、仕事のやり方や意識の変化はありましたか。

どうしても都心に比べれば技術的な勉強会が少ない面はありますが、教材は通販で購入できますし、ネットで情報収集できる範囲も今はかなり広がってます。ほかにも、登録したキーワードの関連記事をメールで配信してくれる「Google アラート」を使って、興味のある分野の情報をキャッチアップしたり、スラック上にある開発チームのチャンネルでも技術的な情報を随時共有しているので、そこからも様々な情報を得ることができます。

実は、私は社内で「バウンティーハンター」(賞金稼ぎ)と冗談半分で呼ばれています。オプティマには指定の資格を取得すると報奨金がもらえる制度があるのですが、私はこれまでにRuby技術者認定試験のゴールド、HTML5プロフェッショナル認定試験のレベル1・2、情報処理に関する上級資格(旧・情報セキュリティスペシャリスト)など、多くの資格を取得してきたからです。このほかにも、有償研修の参加に予算内であれば補助が出る制度もあります。こうした制度の充実ぶりは、高いモチベーションにつながってますね。

地域一体で子どもを育てる。交流行事多く、子育てに最適

ー久しぶりの島根での生活ですが、島根のよさを感じる瞬間は。

実は、今住んでいる松江市には子供の頃、ほとんど行ったことがありませんでした。Uターンする前は生活をイメージしづらい面もあったのですが、実際に住んでみると非常に快適ですね。東京と比べて、遊ぶ場所が少ないことにはやや物足りなさを感じることもありますが、その分混雑するような場所はなく、住みやすいところだと思います。

少し不便に感じているのは、ラーメン屋が少ないことです(笑)。島根はソバが有名ですが、私はソバよりもラーメン派なんです。九州にいた頃は博多のラーメン屋を練り歩き、東京でもいろんな店を開拓していました。島根にもラーメン屋がたくさんできてほしいですね(笑)

ー奥さんやお子さんも、島根での生活を楽しんでいますか。

島根に来てから約3年半経ち、家族もだいぶこの土地に馴染んできたと思います。島根は、子育てするには非常にいい環境だと最近実感しています。子どもたちが地域のおばあちゃんと交流したりと、私たちが暮らしている地域では住民同士の交流が盛んです。妻はそういった場所でママ友を見つけたりしています。子どもは2歳になりましたが、子育ては順調です。

休日に家族で出かけることも多いですね。中国地方最高峰の大山(だいせん)や出雲大社などの観光スポットにドライブで出かけたり、キャンプをしたりして楽しんでいます。

新しい技術や開発手法に挑戦したい人へ

ー島根開発センターとしての今後の目標や、UIターン転職希望者へのメッセージを。

島根開発センターでは、新たなサービスの研究開発に継続して取り組んでいます。なかなか難しいミッションではあるものの、だいぶ芽が出始めてきたところです。また、最近は反復型開発やアジャイル開発、テスト駆動型開発などの新たな開発手法も積極的に取り入れているので、新しい技術や手法に挑戦したい人にオススメできる職場です。今後はスタッフをどんどん増やして、体制を強化していきたいですね。

一方のプライベートでも、島根には楽しめる場所がたくさんあります。キャンプや釣り、カヌー、スキー、スノーボードなど、自然を活かしたアクティビティの種類は豊富で、都会にはない遊びを満喫できると思いますよ。神社や寺もたくさんあるので、歴史が好きな人にとっても最高でしょうね。島根はいい場所ですので、ぜひUIターンを検討してみてください。

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