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島根県IT企業の本音を聞きました。「いま、どんな人材が欲しいですか」「面接でどんな質問をしますか」

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「IT WORKS@島根」は2023年2月3日と18日にオンラインイベント「LIVE & MATCH」を開催しました。第1回の3日は島根県で活動するIT企業4社によるプレゼンテーションとパネルディスカッションを実施。18日は島根県のIT企業8社によるプレゼンテーションと選考会(求職者のプレゼンおよび企業の採用担当者の質問)が行われました。

ここでは3日のパネルディスカションの様子を誌上で再現します。メインテーマは、島根県のIT企業は「いま、どんな人材が欲しいですか」「面接でどんな質問をしますか」です。各社の本音に迫りましたので、島根県へのUターンIターン転職を希望される方は必読です!

【登壇者】

株式会社バイタルリード
情報システム部 次長 高尾 モナ氏

株式会社ベクティス
代表取締役 曽我部 壮氏

株式会社アイティーエスピー
代表取締役 松島 秀彰氏

 

――最初に簡単に自己紹介、会社の紹介をお願いします。

バイタルリード 高尾モナ氏(以下、高尾) バイタルリードは地方公共交通の課題を解決することで地方を元気にする企業を目指しています。「やってみなはれ」(サントリー創業者・鳥井信治郎氏)という言葉がありますが、私のモットーは、とりあえずやってみよう、駄目だったら駄目でまた考えればいいじゃないか、まずは自分でチャレンジしてみる、です。

ベクティス 曽我部壮氏(以下、曽我部) ベクティスは2016年設立で東京と島根県で活動しているシステム開発会社です。2022年1月に出雲市に拠点を開設しました。私自身もそうですが、スタートアップやメガベンチャーでSaaS(Software as a Service)やプロダクト開発を経験した人が多く、業務内容もそのような開発を行っているのが特徴です。私が注力しているのは、いわゆる東京のスタートアップらしいカルチャーと島根県のカルチャーの良いところをうまく融合することです。

アイティーエスピー 松島秀彰氏(以下、松島) アイティーエスピーはWebアプリとモバイルアプリの開発をしています。お客様は東京に多く、東京の案件を島根県でリモートワークを中心にして行うというパターンが多くなっています。弊社の特徴として挙げられるのは、システムエンジニアに成果報酬制度を導入していることです。私がこだわっていることは、ITエンジニアのキャリア形成と正当評価です。

Iターン転職を決断、新しい環境でどうするかは自分次第

――高尾さんは「島根県Iターンのロールモデル」と呼ばれることがあるそうですね。Iターンを決めたきっかけについて教えていただけますか。

高尾 東京でSIer(システムインテグレーター)として働くなどしてEC(電子商取引)やエンタメ系の大きなシステム開発を数多く担当していました。もちろん、システムを使って楽しんでくださるお客様がいることは理解していたのですが、自分の中でやりがいにつながっていたかというと、何か少し違うなと。激務でしたし、東日本大震災の発生後でしたので、このまま東京にずっといるのかなと漠然と思ったりしました。

そんなとき、たまたま家の近くで「IT WORKS@島根」の転職フェアがあり、ふらっと寄ってみたんです。弊社の社長と部長がブースにいまして、そこで「地方の問題解決をしたり、地方にちょうどいいサービスを開発したりする」といった話を聞きました。そんな仕事だったら、お客様に喜んでいただけるようなことができるのではないかと思い、まったく縁もゆかりもありませんでしたが、転職を決めました。

­­­­――Iターン転職を決めたとき、覚悟が必要だったのではありませんか?

高尾 若いときから海外で暮らした経験もあり、知らない土地へ行くのは私自身そんなに抵抗はありませんでした。でも、環境は違いますし、行った先で友だちができなかったり、会社の雰囲気が悪かったりしたらどうしようと考え始めると、なかなか次の一歩が踏み出せなくなりますので、やはり覚悟は必要です。

新しい環境でどうするかは自分次第です。自分がどう生きていくか、社会や会社の皆さんとどう接していくかを考えると、東京で転職しても同じことです。その意味では、大きな違いはないんじゃないかと思っています。

「島根からDX人材を増やし、日本のDXに貢献する」

――曽我部さんの会社では「島根からDX人材を増やし、日本のDXに貢献する」ことを目標に掲げています。この思いについてもう少し詳しく教えてください。

曽我部 日本の課題はIT領域にあると思っています。日本の人口は減少するため、国内総生産(GDP)を上げるには労働者一人当たりの生産性を高めなければなりません。そのためにはIT投資が大切です。また日本のITエンジニアの数も増やしていく必要があります。地方には働く場所が少ないと言われますが、ITなら場所を選ばずに働くことができます。島根県から技術力の高いITエンジニアを増やしていく。それに貢献していくことが当社の使命だと考えています。

成果報酬制度でエンジニアのモチベーションをアップ

­­――松島さん、先ほどエンジニアに成果報酬制度を取り入れているというお話でした。こちらについても、もう少し詳しくお聞かせください。

松島 4年目以降のエンジニアに限り、成果報酬制度を導入しています。エンジニアがその月に売り上げた金額の50〜70%を給与として支給します。社員は17人いますが、対象は現在3人。成果報酬により給与が急増しますので、社員のモチベーションアップになっています。2023年4月には対象がさらに2人増えます。

――松島さんは社員の皆さんに「自立した人間(エンジニア)になってほしい」とメッセージを送っているそうですね。

松島 優秀でスキルも高いのに、その力を発揮できずに仕事をやっている人をいろんな場面で見てきました。当然、評価も本来の実力に見合っていません。とてももったいないなと思います。そもそも正当評価されていないエンジニアがいますし、自分のやりたいことを実現できないエンジニアもいます。コミュニケーション能力、文章力、技術力など、さまざまなスキルを高めていけるように環境を改善し、会社としてバックアアップしていきたいと思っています。

「いま、どんな人材が欲しいですか」、各社に聞きました

­­――さて今日の本題に入りたいと思います。テーマは「いま、どんな人材が欲しいですか」です。曽我部さん、いかがでしょうか。

曽我部 当社としては「DX推進ができる人材」ですね。そして当社のバリューである「成長とチームワーク」というマインドが大事だと思っています。DX推進にはITスキル、ビジネススキルも必要ですが、テクノロジーの変化が速いので、成長したいという貪欲なマインドを持っていないとこの業界で活躍していくのはしんどいかもしれません。また一人でできることはたかが知れています。システム開発はチームで行うものですので、チームワークというマインドがないと難しい。この二つのマインドを持った人が当社の必要としている人材です。

――高尾さんの会社はどんな人材が欲しいですか。

高尾 弊社ではサービスの開発をやりたいまたはやったことがある方は大歓迎です。Web開発の経験があれば、サービス開発が未経験でも歓迎します。

地域の問題解決では、さまざまなステークホルダーがいるため、ビジネス的な知識も必要になってきます。現在、公共交通に力を入れていますが、交通サービスというものは観光、学校、介護など交通の先にあるいろんなことを考える必要があります。利用する人のことを思いやれる気持ちなども重要かなと思っています。

――松島さんはどんな人材が必要とお考えですか。

松島 実務経験に関してはあまり問いません。自分で何かアプリをつくり、それをプレゼンテーションできる人がいいなと思っています。自分で解決できる力を持っている人、そういう意欲のある人と一緒に仕事をしたいと思いますね。

――つくったアプリのレベルは問われますか。

松島 アプリを開発するためのスキルは基本的には実務をやっていけば身に付きます。それよりも、何かをやるか、やらないかの話で、やってくれるような人を求めています。

「面接でどんな質問をしますか」

――転職を考える方はどうしても転職のノウハウやハウツーが気になるのではないでしょうか。それに自分のスキルは求められている内容に合っているかも大変気になるところでしょう。ところが今日、島根県のIT企業の皆様にお話をうかがうと、スキルがあることに越したことはないけれど、それよりもチームワークを大切にできる人材、多角的な視点を持った人材、成長や解決力のある人材が求められているような気がしました。

最後にお聞きしたいのは、ズバリ、「面接でどんな質問をしますか」です。

曽我部 準備されそうで困るんですけど(笑)。そうですね、1日2日の付け焼き刃の準備ではこちらもだまされないので(笑)、結局はありのままで受けてもらうのがいいと思います。やはり聞きたいのは、「どういう価値観を大事にしているのか、将来どうなりたいのか、どんな志を持っているのか」ですね。個人が目指しているゴールと会社が向かっているゴールが一致しないと、双方あまり幸せにはならないと思いますので。

――松島さんはいかがですか。

松島 いくつかありますが、一つ挙げるとしたら、「友人や家族、同僚からどういう人間だと思われていますか」という質問は必ずします。自分を客観視できるかどうか――。ここを面接で確認してみたいと思っています。

――高尾さんはどうですか。

高尾 必ず聞くようにしているのは「絶対にやりたくないことは何ですか」です。誰でも得意なこと不得意なことってあると思うんです。新卒や若い方ですと、そうは言ってもチャレンジしてみましょうとなりますが、ある程度経験を積んだ方に今さら「飛び込み営業をしてきてください」みたいなことを言うわけにはいきません。そんなことを頑張ってもらってもしょうがない。ですので、「これだけはやりたくありません」とか「苦手なので嫌です」ということは聞くようにしています。

――皆さん、正直に答えますか?

高尾 逆に「何でもできます」って言った場合は、「言ったなあ」と思いますね(笑)。

­­――面接で高尾さんにこの質問をされたら、皆さん、気をつけましょうね(笑)。以上でパネルディスカッションを終了します。答えづらい質問に対して本音で語っていただき、ありがとうございました。


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