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小さなチームで挑む。島根発のゲーム・システム開発会社が描く未来/株式会社イプシロンソフトウェア

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島根県松江市に拠点を構える株式会社イプシロンソフトウェア。Webシステムからスマホアプリ、ゲーム開発まで幅広く手がけるこの会社の代表を務めるのが渡部晋司さんです。東京や京都でエンジニアとしての経験を積んだのち、地元・松江に戻って起業。現在は少数精鋭のチームを率い、実直な開発スタイルを大切にしながら、地域に根ざしたIT企業の未来を描いています。今回は、地方でIT企業を営む意義、エンジニアチームの文化、そしてUIターン者へのメッセージなどを伺いました。

「かっこいいから起業した」その先に見えた手応え

社員のメンバーと。真ん中が渡部晋司さん

「正直に言うと、独立したいと思ったのは“かっこいいから”。高校生くらいから、なんとなく憧れがあったんです」。
そう語る渡部さんは、東京の開発会社でエンジニアとして働いた後、30歳を機に松江へ戻り、イプシロンソフトウェアを立ち上げました。

「当時、島根で起業することを特別にとらえていたわけではありません。IT業界はどこにいても仕事ができると分かっていましたし、地元でもやれるだろう、という感覚でした」

創業当初は“行き当たりばったり”だったという渡部さん。しかし、社員が育ち、任せたプロジェクトで成果を上げる姿を見るたびに、「この会社をつくってよかった」と実感するようになったと言います。

「好き」から始まるチーム作りと技術選定

現在、同社では2〜3人の小規模チームでアジャイル開発を行うことが多く、お客様の要望を丁寧に言語化し、スピーディに実装・テストを重ねています。

チームを組む際に重視しているのは「納品できるかどうか」。渡部さんは「営業のためのチームではなく、ちゃんとしたものを届けるためのチーム」を組むことを大切にしています。

使用する技術も、最先端ではなくメンバーのスキルセットに合わせて選定。C#(Unity)、Ruby on Rails、Laravel、React Native、Flutterなど、プロジェクトに応じた実用的な技術を採用しています。「新しい技術は“切り込み隊長”がまず触ってみて、チームに展開する」というスタイルもユニークです。

成長を支えるのは徹底したコードレビュー

未経験や新卒で入社したエンジニアには、GitLabのマージリクエストを通じて上長が大量のコメントをつけ、約1年半かけて基礎を徹底的に教え込む方針。「結構スパルタです」と笑いながらも、その分成長は早く、実務を任せられるまでの道のりも明確です。

「プログラミングが好き、ゲームをやるのも作るのも好き。そんな人ならうちで活躍できるはずです」と渡部さんは語ります。

UIターン者にとっての環境と魅力

会社は水辺のオフィス。西側は宍道湖に囲まれている

これまでにもUIターンでの入社実績があり、特に中途採用では「すでに実力がある人」が多く、即戦力として活躍しています。一方で新卒で島根に縁のない人が入社し、ゼロから育つケースもあり、こちらも同様に活躍しています。

島根という土地で働く魅力について問うと、「最初は特に意識していなかったが、地域の横のつながりができてきたことで価値を感じるようになった」と渡部さん。松江高専など地元教育機関との連携や、地域主導のITイベントへの参加を通じて、地域に根ざしたエンジニアリングの魅力が深まっていると語ります。

小さな会社だからこその自由と未来

現在は受託開発が中心のイプシロンソフトウェアですが、今後は「自社でゲームを作り、世界に通用するヒットを出したい」という夢も。最終的には、自社開発のゲームエンジンで作品を生み出すというビジョンも持っているそうです。

「小さい会社だからこそ、何でもやらなきゃいけない。でもそれが成長につながるし、自由でもあるんです」

エンジニアとして、企業人として、そして地域の一員として。島根という地で挑戦を続ける渡部さんの姿は、多くのUIターン志望者にとって心強いロールモデルとなるでしょう。

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